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情報消費社会のビジネス戦略
−モノビジネスから、情報ビジネスの時代へ−
佐藤  典司  著  (立命館大学教授)

発行 2007年11月 16日

四六判 250ページ

本体 2,000円(+税)  送料 実費

ISBN978-4-8065-2795-4

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   内容紹介   イメージ
本書は2002年1月に出版した「情報消費社会の経営戦略」(経済産業調査会刊)を、内容、タイトルを含め、全面的に見直して新たに改訂版として出版したものです。

今日、モノ主体の時代が終わり、情報主体の時代が訪れようとしています。
今日の経済社会でもっと大きな広がりを見せているのは、情報そのものが生活者によって消費対象とされ、また企業にとっても情報価値そのものを創造することが経営の目的になりつつあるという重大な事実です。

例えば、今もし、ブランドもののバッグを下げて歩いているとしたら、それは、単なるモノではなく情報です。そうしたブランドマークの意味するところの高級感、信頼感、デザイン性などに惹かれてバッグを購入したはずです。つまり、他のバッグよりも多少なりとも高額なお金を支払ったとしたら、それは、モノに対してではなく、情報にお金を支払ったことになります。逆にいえばそのバッグの価値の何割かは情報によって構成されていると言ってよいでしょう。

こうした事例は、ブランド品の高級バッグにかぎりません。私たちの身のまわりを見渡せば、ほとんどの商品の、そしてその少なからずの価値部分がこうした情報の価値から成り立っていることがわかります。 いわゆるブランドにまつわるさまざまな情報や、デザイン作業によって付加された情報、あるいは広告宣伝などによって付加された情報などを私たちは消費しているのだと言ってもよいでしょう。

もちろん、そうしたモノに付加された情報だけでなく、はっきりと情報商品とわかるものも私たちの身のまわりにあふれています。例えば、テレビ番組、映画、新聞、雑誌・出版、音楽、演劇、キャラクター、ゲーム、最近では、膨大な量のネット上の画像・映像情報など、それらをあげてゆけばきりがありません。

著者は、このような、「消費対象としての情報」が台頭し始めた今日の社会を、とくに「情報消費社会」と呼ぶことにしました。それは、手段としての情報ではなく、消費対象そのものとしての情報が中心にすわる社会です。また逆に、企業の側からいえば情報はもはや経営の手段ではなく、経営の目的そのものになったと言ってよいでしょう。つまり、企業にとってもどれだけ魅力的な情報商品を生産できるのか、あるいは自らの商品にどれだけ魅力的な情報の価値を付加できるかが発展のカギとなりつつあります。

そして重要なことは、そのためのマネジメントです。情報価値のマネジメントという聞き慣れない議論をするに際して、著者はできるかぎり、情報周辺の言葉の定義やその使い方についてもくわしく説明を試みており、その上でマネジメントの具体的手法の展開についても抽象的な議論を避け、実際のビジネスの現場でより役立つよう心がけています。


主要目次

  ●はじめに
  ●目次 

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1章 情報消費社会の到来
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 1・1モノから情報へ
  ●新デジタル三種の神器は情報商品 
  ●高まる商品の情報度 
  ●ヒット商品の多くは情報関連 
  ●巨大な情報消費産業 
  ●情報化社会から情報消費社会へ 
  ●情報創造こそが経営の目的に 
  ●情報とは何か 
  ●情報消費社会のパラダイム 
  ●ビジネス手法の大変化 

 1・2 始まる「見えない市場」との闘い
  ●見える市場、見えない市場 
  ●情報消費と多様化 
  ●リスク回避から、リスクカバーの時代へ 
  ●仮説のマネジメント 
  ●情報消費社会の市場対応 
  ●環境創造型戦略 


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2章 情報消費社会のビジネス論理
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 2・1 情報価値の特徴
  ●情報と差異 
  ●評価による価値変化 
  ●差異化と対応スピード
  ●情報価値拡大の限界性 
  ●発想力、評価力、製品力、消費喚起力 
  ●情報価値の出来不出来 
  ●人気キャラクター成功の影に 
  ●ソフトの創造収集力 

 2・2 情報価格どう決まる?
  ●二分される市場 
  ●価格による価値創造
  ●情報消費市場の価格と価値
  ●情報価格は平均期待値 
  ●仕事は量から質へ、ほんとうの理由 
  ●現在のビジネスは、未来のために行われる
  ●なぜ、買いたたかれるのか 
  ●情報価格の現実(1)「先決まり」の情報価格 
  ●情報価格の現実(2)ハードに左右される情報価格 
  ●ブランドとは何か


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3章 情報消費社会の経営戦略1―価値創造と評価・管理・活用
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 3・1 情報価値マネジメントの時代
  ●情報価値マネジメントの構図 
  ●速さ、多様性、品質 
  ●一般企業と情報価値マネジメント 
  ●評価が決定する情報の価値 
  ●評価者をつくること 
  ●評価者に必要なこと 
  ●合意形成のためのポイント 

 3・2 情報価値創造とリスク対応
  ●リスク対応の手法 
  ●リサーチによるリスクの最小化 
  ●環境創造型戦略 
  ●売上高比例報酬 
  ●映画製作に見るリスクの分散化 
  ●資本主義から権利主義へ 
  ●権利とリスク 


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4章 情報消費社会の経営戦略2―組織と市場対応
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 4・1個人パワーを生かす組織
  ●情報価値創造と個人パワー 
  ●組織の力 
  ●情報価値と組織の人的パワー 
  ●ネットワーク、資金力、信用力 
  ●ゆるやかな組織 

 4・2スピードアップと試行錯誤のための組織
  ●中抜きの組織 
  ●トップマネジメントと情報価値管理 
  ●失敗から学ぶ組織 
  ●プロジェクト組織 
  ●情報価値経営とアウトソーシング 
  ●アウトソーシングの功罪 
  ●市場対応速度 
  ●生鮮食品ビジネスと同じ 


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5章 情報消費社会の経営戦略3―見えない市場を見える市場へ
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  ●あふれる情報 
  ●情報消費社会は信仰社会 
  ●知らせる情報から、付加価値型の情報へ 
  ●情報消費社会とデザイン 
  ●情報価値経営とデザインマネジメント 
  ●デザインマネジメント5つの原則 
  ●デザインマネジメントのコントローラー


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6章 さらなる発展に向けて
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  ●評価者を育てる教育
  ●情報消費者を育てる教育
  ●放置できない制作現場の労働環境
  ●芝生の上を歩いてはいけない
  ●多様な消費と選択の自由
  ●情報消費と時間
  ●情報商品輸出は最大のソフトパワー 
  ●価値観を共有できる社会へ


注
参考文献
著者略歴



 bookinfo@chosakai.or.jp

 http://www.chosakai.or.jp/book/

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