分類:現代産業選書/企業法務シリーズ |
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内部統制の本質と法的責任 |
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コンプライアンス研究会 編著 弁護士・関西学院大学法科大学院教授 木村 圭二郎 監修 発行 2009年 4月 8日 A5判 300ページ 本体 3,200円(+税) 送料 実費 ISBN978-4-8065-2823-4 |
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推薦のことば 日本学士院会員・神戸大学名誉教授 河本 一郎 本書を刊行するにあたって 執筆者代表・監修者 弁護士・関西学院大学法科大学院教授 木村 圭二郎 ■第1章 内部統制の構造 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第1節 内部統制の意義とその変容−経営支援からリスク管理へ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 はじめに (1)内部統制に関する用語 (2)本書における用語 2 経営支援としての内部統制 (1)昭和26年7月付通商産業省答申 (2)内部統制と管理会計 (3)経営支援としての内部統制概念の展開 (4)内部統制概念の変容の契機 3 リスク管理としての内部統制 (1)COSOレポートにおける内部統制システム (2)バーゼル内部統制答申における内部統制システム (3)大和銀行株主代表訴訟事件判決とその影響 (4)経済産業省答申における内部統制システム (5)企業会計審議会意見書における内部統制システム 4 会社法と内部統制システム (1)委員会等設置会社における「内部統制システム」 (2)会社法における「内部統制システム」 5 金融商品取引法と内部統制システム (1)内部統制報告書 (2)企業会計審議会による内部統制の定義 6 内部統制システムの概念 (1)内部統制システムの概念の変容とその意義 (2)本書における内部統制の概念 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第2節 内部統制システムの目的の法的分析 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 内部統制システムの目的を検討する意義 2 業務の有効性および効率性 (1)業務の有効性と効率性の意義 (2)業務の有効性および効率性の法的性格 3 財務報告の信頼性 (1)財務報告の信頼性の意義 (2)金融商品取引法の規制 4 事業活動に関わる法令等の遵守 (1)法令等の遵守の意義 (2)コンプライアンス・プログラムと内部統制システム (3)わが国におけるコンプライアンス・プログラム (4)法令遵守等の体制の内容 5 資産の保全 (1)「資産の保全」の意義 (2)重要財産の処分等に関する会社法の規制 (3)多額の借財に関する会社法の規制 (4)利益相反取引および競業取引に関する会社法の規制 (5)資産の保全を目的とする内部統制システム 6 会社法上の体制と内部統制システムの関係 (1)会社法の規定する体制と企業会計審議会の内部統制システムの関係 (2)内部統制の「基本的要素」と会社法上の体制の「事項」 (3)二つの体制についての実務的対応 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第3節 内部統制システムを支える機関および組織とその役割 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 新たな内部統制システムの企業組織への影響 (1)企業経営上対応すべきリスクの変容 (2)内部統制システムの基本的な位置づけ 2 取締役会 (1)取締役会の位置づけ (2)取締役会の決定すべき事項 (3)内部統制システムの運用についての監督 3 経営者 (1)経営者の位置づけ (2)経営者の役割 4 内部監査人 (1)内部監査人の位置づけ (2)内部監査人の役割 5 監査委員会 (1)監査委員会の位置づけ (2)監査委員会の役割 6 監査役 (1)監査役の位置づけ (2)監査役の役割 7 会計監査人および監査人 (1)会計監査人および監査人の位置づけ (2)会計監査人および監査人の役割 ■第2章 内部統制システムと監査 ━━━━━━━━ 第1節 はじめに ━━━━━━━━ ━━━━━━━━ 第2節 内部監査 ━━━━━━━━ 1 内部監査の沿革 (1)内部監査制度の起源 (2)わが国における近代的内部監査制度 (3)内部監査制度の現状 2 内部監査人の位置づけ (1)経営支援としての内部統制システムにおける位置づけ (2)リスク管理としての内部統制システムにおける内部監査人の位置づけ (3)企業会計審議会意見書における位置づけ 3 内部監査のあり方 (1)内部監査基準 (2)内部監査人の組織上の位置づけ (3)内部監査人の専門性 4 内部監査の充実の必要性 ━━━━━━━━━ 第3節 監査役監査 ━━━━━━━━━ 1 監査役制度の沿革 (1)初期の監査役制度 (2)昭和25年商法改正と監査役 (3)昭和49年商法改正と監査役 (4)監査役制度の強化のための商法改正 (5)会社法のもとでの監査役 2 監査役による会計監査 (1)会計監査人設置会社における会計監査 (2)監査役監査基準における会計監査 3 監査役による業務監査〜違法性監査・妥当性監査論〜 (1)監査役と取締役会との権限分配論 (2)違法性監査論の射程 (3)事前監査論 4 監査役による監査の方法 (1)独任牲の意義 (2)内部統制システム(内部監査)の利用 5 内部統制システムに対する監査 (1)監査役の職務と内部統制システムの監査 (2)財務報告の信頼性に関する内部統制システム監査 (3)非財務情報に関する内部統制システム監査 6 監査役監査の課題 (1)監査役監査の性質の再検討 (2)組織的監査の充実の必要性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第4節 会計監査人および監査人監査 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 公認会計士監査の沿革 (1)公認会計士監査の導入 (2)公認会計士監査の発展 (3)公認会計士監査の現状 2 会社法上の会計監査人 (1)会計監査人の資格等 (2)監査役の会計監査人制度での役割 (3)会計監査人情報の開示等 3 公認会計士法による公認会計士および監査法人に対する規制 (1)公認会計士に関する規制の強化 (2)内部統制の適切さの確保 (3)行政処分の多様化 4 会計監査人および監査人による監査 (1)金融商品取引法に関する企業会計と会社法の計算 (2)会計監査人および監査人の監査 (3)会計監査人および監査人と内部統制監査 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第5節 監査機関の相互の関係と役割 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ (1)監査機関の役割確認の必要性 (2)監査役を中心とした監査機関の連係 (3)監査資源の統合 ■第3章 内部統制システムと法的責任 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第1節 内部統制システムに関する裁判例 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 内部統制システムの変容と法的責任 (1)リスク管理としての内部統制システムと法的責任 (2)各論としての裁判例の分析の重要性 2 大和銀行株主代表訴訟事件 (1)事案の概要 (2)判断内容 3 神戸製鋼所株主代表訴訟事件 (1)事案の概要 (2)所見 4 ヤクルト株主代表訴訟事件 (1)事案の概要 (2)判断内容 5 雪印食品株主代表訴訟事件 (1)事案の概要 (2)判断内容 6 ダスキン株主代表訴訟事件 (1)事案の概要 (2)判断内容 7 日本システム技術損害賠償請求事件 (1)事案の概要 (2)判断内容 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第2節 内部統制システムと取締役の法的責任 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 取締役の任務懈怠責任について (1)会社法制定前商法における取締役の責任論 (2)「法令」の意義 (3)野村證券株主代表訴訟事件最高裁判決 (4)任務懈怠と過失の関係 (5)法令違反の構造:一元説と二元説 (6)会社の内部規定の違反と任務懈怠 (7)取締役の法的責任の内容 2 内部統制システム構築義務の内容 (1)内部統制システム構築義務 (2)内部統制システム構築義務の複層牲 (3)内部統制システム構築義務と二元説 3 具体的な法令等に基づく内部統制システム構築義務 (1)法令等に基づく内部統制システムの構築義務と任務懈怠 (2)会社法の規定と内部統制システム構築義務 4 業務の決定および執行に関する内部統制システム構築義務 (1)内部統制システムの構築と経営判断の原則 (2)内部統制システムの不構築と経営上の裁量 (3)内部統制システム構築義務違反を支持する要素 5 内部統制システム運用上の義務違反 6 監視義務を充足するための内部統制システム (1)監視義務と内部統制システム (2)業務執行上の監視義務と内部統制システム (3)「監督のための手続又は方法」の意義 7 内部統制システムの構築に係る任務懈怠と損害との因果関係 (1)意図的な違法行為と因果関係 (2)主張される内部統制システムの抽象性と因果関係 (3)不作為と因果関係 (4)内部統制システム構築義務における因果関係 ■第4章 内部統制システムとディスクロージャー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第1節 内部統制システムとディスクロージャー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 ディスクロージャー制度 (1)検討の対象 (2)ディスクロージャーの意義 2 内部統制システム情報の重要性 (1)企業会計審議会意見書による指摘 (2)内部統制システム情報の重要性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第2節 会社法上のディスクロージャー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 計算書類および事業報告 (1)計算書類 (2)事業報告 2 会社法上の開示制度 (1)情報開示の方法 (2)株主に対する直接的開示 (3)株主および債権者に対する間接的開示 3 会社法上の「内部統制システム」の開示 (1)法令遵守および業務の適正を確保するための体制 (2)会社法上の規定と商法特例法の規定 (3)会社法上のディスクロージャーの評価 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第3節 金融商品取引法(証券取引法)上のディスクロージャー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 金融商品取引法(証券取引法)上のディスクロージャーの趣旨 (1)金融商品取引法(証券取引法)上のディスクロージャー制度 (2)ディスクロージャーの正確性を担保するための刑罰および行政罰 2 金融商品取引法に基づくコーポレート・ガバナンス情報の開示 (1)コーポレート・ガバナンス情報の開示内容 (2)コーポレート・ガバナンス情報の開示の趣旨 3 金融商品取引法に基づく内部統制システム情報の開示 (1)財務報告の信頼性確保のための内部統制 (2)プロセスとしての内部統制の評価の意義 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第4節 証券取引所規則上のディスクロージャー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 証券取引所規則に基づく適時開示 (1)金融商品取引法(証券取引法)上のディスクロージャー制度 2 適時開示としてのコーポレート・ガバナンス情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第5節 ディスクロージャーと内部統制に関する法的責任 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 ディスクロージャーのための内部統制システム (1)「情報と伝達」に関する内部統制システム (2)ディスクロージャーのための内部統制システムの構築 2 ディスクロージャーの正確性 (1)ディスクロージャーの正確性に関する法的規制 (2)ディスクロージャーの正確性についての取締役の法的責任 3 ディスクロージャーが内部統制システムの充実に果たす役割 (1)内部統制システムの整備・運用の基準 (2)構築されるべき内部統制システムの基準 4 内部統制府令に関する「重要な欠陥」と任務懈怠責任 (1)内部統制府令の性格 (2)内部統制府令に関する「重要な欠陥」と善管注意義務違反 (3)内部統制府令の機能に関する展望 ■第5章 内部統制システムの充実のための制度と展望 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第1節 証券取引所規則と刑罰法規による内部統制システム ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 証券取引所規則による規制を論じる意義 2 刑罰法規による規制を論じる意義 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第2節 証券取引所と内部統制システム ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 証券取引所と上場会社の内部統制システム (1)投資対象としての企業の内部統制システム (2)証券取引所と企業の内部統制システムの適正化 2 証券取引所と上場会社の関係 (1)証券取引所の位置づけ (2)株券上場および上場廃止の意義 3 証券取引所規則の法規範性 (1)証券取引所規則の適用対象 (2)証券取引所規則の意義 4 証券取引所の規則による内部統制システムの実効性確保 (1)株券上場時の内部統制システムの審査 (2)適時開示の適正の確保 (3)内部統制システムに関する開示 5 証券取引所による新しい規制のあり方としての企業行動の監督 (1)適時開示に関する証券取引所の関与 (2)企業行動規範の制定 (3)改善報告書および改善状況報告書 (4)特設注意市場銘柄 (5)証券取引所による監督的役割の評価 6 証券取引所による新しい規制の運用状況 (1)改善報告書および改善状況報告書の運用状況 (2)改善報告書制度により上場廃止となった事例 (3)改善報告書の運用状況 (4)特設注意市場銘柄の運用状況 (5)証券取引所の規則違反と法的責任 7 証券取引所による規制の展望 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第3節 企業処罰と内部統制システム ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 はじめに 2 アメリカ合衆国の動向 (1)罰金刑の減軽事由 (2)起訴裁量の考慮要素 (3)企業の刑事責任の否定根拠 (4)コンプライアンス・プログラム実施へのインセンティブ 3 わが国の現状 (1)金融商品取引法 (2)量刑における減軽事由 (3)両罰規定における法人業務主の注意義務をめぐる学説 4 わが国の新たな展開 (1)企業処罰論における「組織モデル」の台頭 (2)責任減免事由としてのコンプライアンス・プログラム (3)注意義務としてのコンプライアンス・プログラム 5 企業処罰システムの展望 (1)インセンティブとしての企業処罰システムの展望 (2)インセンティブとしての企業処罰システムの課題 (3)インセンティブとしての企業処罰システムの可能性 ■第6章 結語 事項索引 判例索引
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