改訂６版　産業財産権登録の実務

本書は、工業所有権の登録の実務に携わる方々の手引き書として昭和５８年に初版が発行され以来、数次の改訂を経て平成２０年に改訂５版が発行され、今日に至っております。

今回の改定は、第５版を改訂後、知的財産の戦略的な活用と促進、迅速かつ適正な権利保護の観点から、通常実施権等登録制度の見直しとして、（１）出願段階におけるライセンスを保護するための登録制度の創設、（２）特許権・実用新案権に係る通常実施権の登録事項のうち、秘匿の要望の強い登録事項の開示を一定の利害関係人に限定、（３）特許料又は登録料の自動登録制度の導入、（４）特許・商標関係料金の引き下げ、（５）料金納付の口座振替制度の導入等が実施され、産業財産権の登録の事務に関係する法律及び政令、省令が改正されており、登録の手続に影響を及ぼすこととなりました。

そこで、これを契機に、前記法律等の改正を盛り込んだ改訂版を発行し、登録の実務に携わる方々の利便に資することとしました。

本書が、産業財産権の登録の実務に携わる方々に広くご活用され、的確な工業所有権の登録に資することを念願します。

改訂にあたって　特許庁長官　岩井　良行第１章　序説　　第１節　特許登録制度と登録の意義　　第２節　各種の原簿と閉鎖原簿　　第３節　登録事項　　第４節　登録の手続　　第５節　登録の種類　　第６節　登録の順序と順位　　第７節　各権利の存続期間　　第８節　特許原簿の表示方法　　第９節　登録の周辺手続第２章　特許権、実用新案権、意匠権、商標権の設定登録手続並びにそれらの権利の存続の手続き　　第１節　設定登録のための納付手続　　第２節　設定登録　　第３節　特許（登録）証の交付及び再交付　　第４節　設定登録料納付書の手続却下と出願却下　　第５節　権利存続の手続　　第６節　実用新案権の訂正　　第７節　権利の消滅第３章　移転登録に関する手続　　第１節　共通事項　　第２節　登録名義人の表示変更（更正）登録申請　　第３節　権利移転の登録申請　　第４節　実施権（使用権）の登録申請　　第５節　仮実施権の登録申請　　第６節　質権の登録申請　　第７節　仮登録及び仮登録に基づく本登録の申請　　第８節　民事保全法による仮処分に関する登録申請　　第９節　権利抹消の登録申請　　第10節　信託の登録申請　　第11節　代位等の登録申請　　第12節　登録の嘱託等第４章　商標の国際登録に関する手続　　第１節　商標の国際登録制度　　第２節　商標の国際登録及び国内登録手続の概要　　第３節　マド・プロ原簿　　第４節　指定国官庁（日本国特許庁）における登録の手続　　第５節　商標の国際登録の存続期間の更新等の手続第５章　登録の事例　　第１節　特許権に関する一般的登録事例　　第２節　仮実施権に関する一般的登録事例　　第３節　実用新案権に関する一般的登録事例　　第４節　意匠権に関する一般的登録事例　　第５節　商標権に関する一般的登録事例第６章　わかりやすい登録実務Ｑ＆Ａ（Ｎｏ．１～Ｎｏ．６９）