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人工知能と産業・社会
第4次産業革命をどう勝ち抜くか

経済産業副大臣  山際 大志郎  著

発行 2015年 9月 15日 四六判 200ページ

本体 1,500円(+税)  送料 実費

ISBN978-4-8065-2962-0


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   はじめに より  イメージ
人工知能が飛躍的な進化を遂げている。

人工知能と言われても、映画やアニメの世界の話と思われるかもしれない。わずか数年前まで私が人工知能の話を始めても、SFの話、と受け流されていたに違いない。しかし、今や状況は明らかに変化している。毎日の新聞やネットでは、世界中の人工知能に関するニュースが溢れている。こうした変化は、読者の身の回りにも現れているはずだ。スマートフォンに付いている音声認識型のアシスタント機能や自動掃除ロボットなど、人工知能の技術が活用されている身近な例は多数ある。重要な点は、このような変化が凄まじいスピードで進んでいるということである。そして、人工知能を取り巻く変化が私たちの社会・産業を大きく変えようとしている。すでに世界中で、インターネットと人工知能の導入により、産業システムの大胆な効率化が同時進行中だ。これが、かつて蒸気機関や電力、電子技術がもたらした3次に渡る産業革命に匹敵する、第4次産業革命と呼ばれている技術革新の動きである。私たちの想像を遙かに上回るスピードで世界を駆け巡り、世界を変える、そのような革命が起こりつつある。

現在私が副大臣を務める経済産業省は、通商産業省の時代も含めて、産業界を取り巻く変化を察し、つねに新しい政策を立案してきた。この第4次産業革命に対しても、関係省庁とともに政策の検討を本格的に始めており、本書ではその内容の一端をお示ししたい。政府の仕事は、ビジネス環境の整備である。人工知能を巡るグローバルなルールの整備や倫理の問題は国民的な議論が必要とされる。

また、産業の主役は企業である。日本企業は、これまでも創意溢れる現場力を持って、世界のモノづくりの先頭に立ってきた。第4次産業革命は、数十年に一度の大きな変化であると同時に、世界の産業構造を変えることのできるチャンスでもある。人工知能の動きを静観するか、産官学が一体となって我が国が将来のグローバルな競争に勝ち抜くか、今がその重要な岐路であるように思えてならない。どうか最後まで本書にお付き合い頂き、多くの読者が議論に参加頂ければ、筆者として望外の喜びである。

平成27年8月 経済産業副大臣 山際 大志郎

   著者のプロフィール イメージ
先生近影 山際 大志郎(やまぎわ だいしろう)

昭和43、東京都生まれ。
山口大学、東京大学大学院卒業後、起業。獣医師として動物病院をはじめとする動物関連事業を展開。
平成15年衆議院議員に当選し、以後当選4回。24年内閣府大臣政務官、26年より現職。


主要目次
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第1章 人工知能3.0−ディープラーニングの衝撃−
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○産業界が「人工知能」に本気になりだした
○そもそも「知能」とは?
○それでは「人工知能」とは?
○「人工知能」の発展の流れと構造
 人工知能の第一世代:探索による知能とトイ問題
 人工知能の第二世代:知識ベースシステムとフレーム問題
 人工知能の構造的・包括的理解のための再整理
○第3次人工知能革命−人工知能3.0−
 ニューラル・ネットワーク学習
 ニューラル・ネットワーク学習でのボトルネック
 ディープラーニングの衝撃:フレーム問題の克服に向けて
 「時間を買う」巨人と日本の対応の在り方

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第2章 人工知能がもたらす産業の革新
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○人工知能と私たちの生活との関係とは?
○レベル1〜2 情報の利活用
 レベル2の活用事例:プラントの故障予兆診断とダイセル方式
 レベル2の活用事例:自然科学への適用
 マテリアル・インフォマティクス
○レベル3 実世界への物理的な作用(アクチュエーション)
 レベル3の活用事例:スマート家電とスマートハウス
 レベル3の活用事例:ドローン
 レベル3の活用事例:自動車の高度運転支援システム
 レベル3の活用事例:医療・介護用ロボット
○レベル4 知能の自己発見的進化
 従来型のモノづくりは「上から目線」の「ブードゥー・マニュファクチャリング」?
 「モノのサービス化」と「マス・カスタマイゼーション」
 レベル4の活用事例:適応型コミュニケーションロボット
 レベル4の活用事例:最適化カスタマイズ学習(アダプティブ・ラーニング)
 レベル4の活用事例:自動運転車
○レベル5 知能の協調自律分散
 人間の知能の限界
 感覚器の限界
 学習フェーズの分業による知能の「質」向上の時間節約
 処理フェーズの分業や協調による社会の合理化マルチエージェント・システム
 レベル5の活用事例:人工知能が協調しあうスマート・シティ
○スマートな社会を作り出すための仕掛け
 仮想空間と実空間が相互に連携する社会の黎明とこれに向けた挑戦

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第3章 産業構造・社会構造への影響
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○産業構造への影響 生産性と雇用
 産業構造の変革
 雇用への影響:雇用創造と雇用代替
○社会のルールへの影響
 消費者の保護と責任の明確化
 競争法的な視点からの議論
○情報セキュリティ対応

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第4章 人工知能と政治−健全で明るい人工知能技術の活用のために−
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○人工知能をめぐる倫理問題
○経済産業省の取り組み状況と官民・省庁横断的な体制の構築
 
巻末特別対談 人工知能3.0の可能性



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