本書は、「World Energy Outlook 2000」の日本語版です。最新のデータと
分析手法を用いて2020年までのエネルギーの需給をエネルギー源別に分析するとともに、世界13地域
の地域別分析も行っています。
また、日本語版では、現在の政策や措置を基礎にした「レファレンス・シナリオ」に基づく予測に加え、排出権取引、輸送部門、発電部門の3分野においてより積極的な対策を講じた場合の「代替ケース」を提示して、これらの部門における政策措置がエネルギー市場や二酸化炭素の排出量にどのような影響を及ぼしうるのかについて分析を行っています。
エネルギーは経済、社会活動の根底を支える基本財であり、エネルギーの安定供給は全ての国々にとって重要な政策課題となっています。
特に、エネルギー市場がグローバル化し、各国・各地域の相互依存度が高まるにつれて、エネルギーの安定供給を図るためには常に国際的なエネルギー情勢を的確に把握し、それに基づいて国内・国外で様々な対策を講じていくことが必要です。
また、エネルギー起源の二酸化炭素の排出が温室効果ガスの太宗を占めることから、気候変動問題への対処を考える際にもエネルギーは中心的な課題となっています。
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