特許ライセンスの時代がやってきた!
元特許庁審査官・審判官で、現在、外資系企業のグローバルライセンスを担当する弁理士である筆者が、特許ライセンス実務について体系的にわかりやすく解説。
日本はかつてない経済・社会情勢の苦境に立たされている。今までのように、単に品質のよいものを低コストで生産するだけでは、勝ち抜いてはいけない。製品そのものではなく、製品に付加されたブランド力、知的財産権そのものが価値を生み出し、莫大な収益をあげる状況になっている。
本書は、このような知的財産権を活用して収益を得る手法であるライセンス契約をテーマとしているものである。
「日本及び各国の特許情報は、ネット上での検索が可能なデータベースとして誰でもアクセスできる強力なツールとなっている。これを戦略的に活用し、ライセンスによる収益の向上を図ることが、製造業をはじめ、金融、流通を含めた日本企業の復活の一手段になる」と提言する外資系企業のグローバルライセンスを担当する弁理士である筆者が、特許ライセンス実務を体系的に解説している。
本書には、筆者が実務上必要になった特許ライセンスに関する知識等を取り入れ、英米法あるいは国内法の考え方をベースに戦略的交渉、契約書の草案を進めるうえで必要な基礎知識が整理されている。単に契約書としての例文を並べるのではなく、ライセンス契約に織り込まれるそれぞれの概念について、法的視点に立ち解説している。ライセンス契約に必要な交渉とドラフティングを戦略的に展開してゆくための法的留意点が端的にわかりやすく整理されている。契約の担当者だけでなくライセンス契約書を読む機会のある関係者にも大いに参考となる書である。
企業関係者、大学、研究所等、特許ライセンスに携わる方へ必携の書。
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