東北の地域経済・産業の実態を最新の各種統計データを駆使してビジュアルに示し、全国における位置付け、地域の問題・課題等をワンポイントのコメントで解説しています。
東北地域の最新の全体像を短時間でご理解、インプットできるように編集されています。トップマネージメントの方々は勿論、新たに転勤等で東北地域に赴任された皆様、新入社・職員の皆様にとって、直ぐに役立つ、お薦めの一冊です。
−刊行にあたって−
我が国経済は、企業収益が改善し、設備投資は増加、個人消費は穏やかに増加し、雇用情勢は厳しさが残るものの改善に広がりがみられ、輸出、生産が穏やかに増加し、回復しております。
東北経済の動きをみると、個人消費や雇用には一部弱さが残るものの、自動車、半導体関連を中心とした製造業で積極的な設備投資が行われ、生産は穏やかな上昇傾向を示し、企業の業況感にも明るさがみられるなど、穏やかに改善しております。しかし、地域経済を取り巻く環境は、少子高齢化・人口減少、経済のグローバル化・国際競争の熾烈化等、大きく変化しております。
このような経済情勢のなか、経済産業省では、「国際競争力の強化」と「地域経済の活性化」を2つの重要な柱とした「新経済成長戦略」を策定することとしております。特に、地域経済の活性化については、“地域の発想”と“やる気”を最大限に活かし、就業機会の拡大を軸に自立的で多様な地域の発展を目指すこととして検討を重ねているところであります。
当局といたしましても、現在とりまとめております「産業クラスター第II期中期計画」において、東北地域の産業経済の潜在能力が十二分に発揮されるよう、知的資源・経営資源などを相互に活用しつつ、競争優位を持つイノベーションの創出を地域全体で目指していくこととしております。
「平成18年版東北経済のポイント」は、こうした東北地域の産業経済の実態について、最新のデータを基に、全国における東北の位置づけや課題などをわかりやすく開設し、東北経済の全体像を単時間で把握していただけるように編集しております。今後の皆さまの経営戦略策定、施策立案、学術研究等の資料として、本冊子をご活用いただければ幸いです。
最後に、資料の提供にご協力をいただきました関係者の皆様にこころから感謝申し上げます。
平成18年3月
東北経済産業局長
本部 和彦